キングオブジャークベイトと呼ばれるヴィジョンワンテンは、アメリカのトッププロのタックルボックスにも必ず入っているジャークベイトとして世界的に高い評価を受けています。
2000年に作り上げられてからは異なる派生モデルもリリースされており、様々なシチュエーションにも対応できるようになってきます。
ヴィジョンワンテンを派生モデルと使い方を含めて紹介します。
ヴィジョンワンテンの特徴と魅力
誰でもキレのあるアクションが出せる
ヴィジョンワンテンの最大の魅力と言えるのが、ジャークを行った時の鋭く幅の広いダートアクションです。
キレのあるアクションを演出することができるジャークベイトは他にもありますが、多くのジャークベイトは使用するロッドや、ジャークする時の力加減がルアーに大きく影響してしまいます。
ヴィジョンワンテンは、タックルバランスが崩れていたり、ジャーク時の力加減にバラつきがあったとしても安定してキレのあるアクションを出すことができるようになっています。
誰が使っても釣れるオートマチックなジャークアクションが出せるのが、ヴィジョンワンテンを使うメリットの一つと言えます。
移動距離が短い
ジャーク時に左右へ鋭いダートアクションを発生させるヴィジョンワンテンですが、他のジャークベイトよりも同じキャスティング飛距離であれば、ダートさせることができる回数が圧倒的に多いジャークベイトです。
ジャークした時にルアーが手前に寄せられずに、進行方向に対してワイドなサイドステップを刻むので、バスに対してアピールすることができる回数が多くなっています。
バスを浮き上げらせやすい
多くのジャークベイトはサスペンド仕様として設計されていますが、ヴィジョンワンテンのオリジナルモデルはスローフローティング仕様です。
スローフローティングとすることで、根掛かりが多発しそうなエリアでも使いやすく、手前への移動距離の少ないジャークと相まってバスを浮き上げらせてバイトに持ち込むことができるようになっています。
バスがフィーティング対象とするベイトを水面へ追い込むことも利用した設計でもあります。
美しい造形とカラーリング
ビジョンワンテンの魅力は、釣れるアクションのみでなく、非常にベイトフィッシュライクな造形が行われている点もあります。
リアルに彫り込まれた造形に加えて、一定のペイント技量を持ったマイスターによるファインアートカラーもリリースされているので、限りなくベイトフィッシュに近いルアーとして仕上げられています。
ヴィジョンワンテンの欠点
全てにおいて高いレベルを実現しているヴィジョンワンテンですが、唯一欠点ともいわれている部分となるのが、取り付けられているフックです。
デフォルトで取り付けられているフックは、メガバスのオリジナルフックで、アウトポイント&アウトバーブフックの初期掛かりが良いフックですが、非常に軽量に作り上げられており、伸びやすいフックとなっています。
このためヴィジョンワンテンを使用する場合は、あらかじめフックを交換しておくのも重要となります。
おすすめフック:リューギ ピアストレブル #7
ヴィジョンワンテンシリーズ
ビジョンワンテンには、数々の派生モデルが存在しており、攻略するレンジやアプローチ方法によって最適なモデルを選ぶことができるようになっています。
ヴィジョンワンテン
ヴィジョンワンテンのオリジナルモデルで、派生モデルの原型となっているタイプです。
ルアー内部は高比重タングステンボールを2つ内臓した重心移動システムが採用されており、小さく薄目のリップと相まって非常にキレのあるトリッキーなアクションを発生させることができるようになっています。
ジャークベイトの釣りであれば必ず押さえておきたいルアーです。
ヴィジョンワンテン+1
オリジナルのヴィジョンワンテンよりも一段深いレンジにアプローチすることができるモデルであり、1.8mレンジまでジャークで到達させることができるようになっています。
オリジナルのビジョンワンテンと同じ内部構造を持ちながら、ボディーの中心軸上にリップを設定することで、水圧がかかる状態でも鋭いダートアクションを演出させます。
オカッパリでも使いやすいレンジなので、オリジナルと合わせて持っておきたいタイプです。
ワンテン LBO
オリジナルのヴィジョンワンテンが高比重タングステンボールを2つ搭載した重心移動システムを搭載しているのに対して、ワンテン LBOはメガバス独自の瞬間重心移動システムである LBOⅡが採用されているモデルです。
重心移動時の慣性インパクトを利用することで、オリジナルのワンテンを遥かに超えるキャスタビリーティーを発揮することができるようになっています。
オリジナルが持つ不規則なダートよりも安定したアクションとなるので、強風下や飛距離重視の時におすすめです。
ワンテンマグナム
オリジナルのワンテンのサイズアップモデルとして作り出されており、オリジナルが110mmの全長を持つのに対し、ワンテンマグナムは、130mmのサイズとなっています。
単なるサイズアップに留まることなく、内部構造の見直しも行われており、ムラのない泳ぎに磨きをかけることができるようになっています。
他のモデルと異なり、フローティングタイプとサスペンドタイプの両モデルがラインナップされているのも特徴です。
ワンテン MAX LBO
ワンテン LBOはワンテン LBOのサイズUpモデルとして作り上げれているモデルです。
LBOⅡが搭載されることで全長が135mmとなり、ワンテン マグナムよりも更に大型に作り上げられています。
ワンテンの中でも最大サイズとなるので、ボリュームUpにおけるハイアピールを手にしたいアングラーにおすすめです。
ワンテン R, R+1, R+2, R+3, ハイフロート
ジャークベイトの名手として知られている佐藤信治プロの監修によりモディファイされたワンテンシリーズです。
内部の重心移動システムをタングステンボール1つすることで、切れのあるダートを維持しながら、ただ巻きによるアクションをよりタイトにした設計となっており、ハイプレッシャーレイクに対応しやすいようになっています。
ハイフロートモデルから4mレンジでのジャークができるワンテンR+3までをラインナップし、システマチックにフィールドへ対応できるようになっています。
ワンテン JR, Jr+1
ワンテン Jrは、オリジナルのワンテンからのダウンサイジングモデルとして作り出されているモデルであり、110mmから98mmまで小型化することで、小規模なフィールドでも使いやすくされています。
小型のボディーでもオリジナルのワンテンが持つ鋭いジャークを出すことができるように、フックアイが横向きに取り付けられているのも特徴です。
使い方
ジャーク&ポーズ
ワンテンの持ち味を最大限に発揮するのが、ジャーク&ポーズです。
ワンテンは他のジャークベイトよりも比較的弱いジャークにも機敏に反応することができるので、強めのジャークは必要ありません。
2ジャーク&1ポーズを基本として、釣れるリズムを探し出すことがおすすめです。
ただ巻き
ワンテンはただ巻きでもローリング主体で強いフラッシングを発揮することができるようになっています。
特に低水温期など、ジャーク&ポーズのアクションでは反応しないバスもただ巻き&ポーズではあっさりと口を使う場合があるので、フィールドで試してみることがおすすめです。
最適なロッドタックル
ヴィジョンワンテンのジャークの性能を100%引き出すには、最適なロッドを選ぶ必要があります。
ジャークしても水面にティップが当たらないブランクレングスと、肘や体にグリップエンドが当たらないショートグリップを持っているロッドがワンテンの釣りには適しています。
ジャークのリズムがつかみやすく、手首の負担が少ないスローテーパーモデルが最適となります。
ジャークベイト専用ロッドは少ないですが、ワンテンを作りあげたメガバスのロッドラインナップにはワンテンスティックとしてジャークベイト専用ロッドがリリースされています。
ワンテンに使用するスナップ
スナップには、ラウンド形状と、ナロー形状になっているものが存在しています。
ジャークベイトの釣りでは、ルアーを自由に泳がせるよりも、ダイレクトにライン緩急を伝える必要があるので、ナロー形状が有利です。
おすすめのナロー形状のスナップはこちら。
まとめ
誰もが認めるキングオブジャークベイトのワンテンは、多くの派生モデルが存在しており、フィールドに合ったタイプが選択できるようになっています。
一つ一つのモデルの特徴を参考にして、フィールドで使いこなしてくださいね。