大手フィッシングメーカーであるシマノは、長年、質実剛健なリールを作り続けており、多くのアングラーから親しまれています。
特にリール作りにおいて、世界的に見ても高い技術を保有しているメーカーであり、日本以外でもアメリカや韓国でも愛用するアングラーは少なくありません。
2023年で特におすすめすることができるシマノのベイトリールを特徴を踏まえてご紹介します。
株式会社シマノについて
- 1921年に創業
- 自転車部品と釣り具の製造を主軸としている
- Gルーミスを買収&株式会社ジャッカルと業務提携中
- 商品コンセプトを変えず、長年の技術を積み上げるスタイル
株式会社シマノは、1921年に大阪で創業されたアウトドアスポーツメーカーです。
主に自転車の部品製造と釣り具製造を主軸している会社であり、釣り具事業部としては1970年に発足しており、現在に至っています。
1997年にアメリカの老舗ロッドメーカーであるGルーミスを買収し、2010年からは釣り具の開発,製造,販売を手掛ける株式会社ジャッカルとの業務提携も行っています。
シマノは、1つリールがもつ設計コンセプトを大きく変えることなく、長年の技術の積み重ねによって、より良いモノづくりを行う傾向があります。
シマノ ベイトリールの特徴
- 伸びのあるキャスティング性能(遠心ブレーキ/DCブレーキ)
- シルキーな巻き心地(マイクロモジュールギア)
- 高い剛性(モノコックボディー/冷感鍛造ギア)
伸びのあるキャスティング性能
シマノのベイトリールには、主に2種類のブレーキシステムが導入されており、共に高い飛距離を出すことができるブレーキです。
遠心ブレーキ
遠心ブレーキは、スプールに取り付けられているブレーキシューがスプール回転の遠心力で広がり、物理的にスプール回転を弱めることができるブレーキです。
キャスト直後のスプール回転数が速い状態では強くブレーキがかかり、キャスト後半のスプール回転数が少なくなると、ブレーキ自体も弱くなります。
特にキャスト後半での伸びの良さを感じることができ、ロングキャストができるブレーキでもあります。
シマノのリールの多くは、遠心ブレーキの強さを無段階で微調整できるSVSインフィニティーが搭載されており、シビアなブレーキ設定にも対応することができるようになっています。
DCブレーキ
DCブレーキは、デジタルコントールブレーキの略であり、スプールの回転を電子制御するブレーキシステムです。
シマノ ベイトリールの中でも上位機種に搭載されているブレーキシステムであり、キャスティング時に発生するブレーキの過不足を、自動調整することができる理想的なブレーキであるとも言えます。
ベイトリールにつきものであるバックラッシュが発生しにくく、シビアなブレーキ調整も必要もありません。
アナログのブレーキシステムよりも価格が高くなりやすいですが、初心者でも扱いやすいブレーキでもあります。
シルキーな巻き心地
シマノは自転車のギアなどで培われた高いギア製造技術を持っており、ハンドルを回した時にザラツキが少なく、ハンドルを回しただけでもシマノリールであることが分かるアングラーは少なくありません。
シルキーな巻き心地を実現している大きな技術となるが、マイクロモジュールギアです。
他社のリールに使用されているギアよりもギアの歯を細かくし、緻密にギア嚙合わせることができるようになっているので、なめらかな動力伝達を可能としている技術です。
高い剛性
シマノ ベイトリールがプロからも評価されている要素の一つとなるのが、高い剛性です。
繰り返しヘビーに使用したリールのギアは摩耗し、巻き心地の低下や故障の原因に繋がります。
シマノは冷間鍛造技術を世界的にも早く取り入れた会社であり、冷間鍛造で作り上げた高強度なギアをリールにも搭載しているので、長期間でも使用を続けることができる高い強度を実現しています。
ボディーにもアルミや一体成型で作り上げたパーツを使用し、タフなリールとして作り上げられています。
シマノ ベイトリールおすすめ5選
【シマノ】アンタレス DC
シマノ ベイトリールのハイエンドモデルであり、最もキャスティング飛距離を出すことができるリールです。
シマノのベイトリール技術が盛り沢山な一台ですが、特に着目すべきポイントは、徹底的に薄肉化された37mm径のナロータイプスプール(MGL Ⅲ)の搭載であり、これを4×8段階の調整ができるDCブレーキによって緻密な制御が行われる点にあります。
現行モデルのアンタレス(ver.2021)は、旧モデルよりもマイルドなブレーキコントロールとなっており、バックラッシュも少なく、中級者でも使用しやすいようになっています。
【シマノ】メタニウム
バス釣りに必要なスペックを詰め込んだ高機能リールです。
メタニウムには、アンタレス DCと同じMGLⅢが搭載されていますが、アンタレスが37mm径に対してメタニウムに搭載されているのは34mmとなっているので、14g前後のルアーを中心に汎用性製が高められています。
ボディーの素材は軽量なMgで作り上げられていますが、ボディーを一体成型で作り上げる技術(コアソリッドボディー)が採用されており、軽量性と高いボディー剛性が両立できるようになっています。
サイドプレートがハッチオープン式とではないので、内部ブレーキを調整する時のみ注意が必要です。
【シマノ】スコーピオン MD
ビッグベイトやジャイアントベイトの釣りに最適な一台であり、シマノリールの中でもトップクラスにパワフルなリールです。
スコーピオンMDに搭載されるスプールは43mm径の超大型スプールがギア比7.9:1の超ハイスピードギアが組み合わせられることで、ビッグベイトやジャイアントベイトの釣りに使用する極太ラインとリーリングジャークへの対応力が高められています。
通常のSVSよりもブレーキ力を強化するため、6本=>8本のブレーキピンが搭載されているのも、特徴です。
MDはモンスタードライブの略であり、バスはもちろん、ソルトウォーターまで視野を広げた使用を制定して作り上げられています。
スコーピオン DC
あらゆる面で高いバーサタイル性能を発揮することができる一台です。
メタニウムと同じスプール径である34mmが搭載され、内部ブレーキを含めると3×5段階のブレーキ調整を行うことができるI-DC5によってコントロールされます。
スコーピオン DCに搭載されているI-DC5内には、強風下や空気抵抗が大きいルアーでもバックラッシュすることなく使用することができるウインドモードが搭載されており、スピナベ、アラバマ、ビッグベイトなどでも安定したキャスティングを行うことができるようになっています。
【シマノ】SLX MGL
中、軽量ルアーの使用を中心とした、ハイコストパフォーマンスリールとして、おすすめすることができる1台です。
スプールには、32mmと小型なモデルが搭載されており、側面部分までブランキングが行われているMGLが搭載されているので、キャスト直後からシャープな立ち上げりを発揮することができるようになっています。
ハイギア化が進むベイトリールの中でも8.2:1のハイスピードギアモデルもラインナップされているので、巻物から撃ち物まで対応高次元に対応可能です。
スペック比較表
アンタレス DC | メタニウム | スコーピオン MD | スコーピオン DC | SLX MGL | |
ブレーキ | DC | SVS | SVS | DC | SVS |
スプール | MGLⅢ | MGLⅢ | S3D | MGL | MGL |
スプール径 | 37mm | 34mm | 43mm | 34mm | 32mm |
ラインキャパ | 16lb-100m | 12lb-100m | 25lb-135 | 16lb-100m | 12lb-100m |
重量 | 220g | 175g | 320g | 215g | 190-195g |
マイクロモジュールギア | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | – |
X シップ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | – |
コアソリッドボディー | – | ✔ | – | – | – |
サイレントチューン | ✔ | ✔ | – | – | – |
S A-RB | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | |
海水対応 | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ | ✔ |
まとめ
シマノからも年々フルモデルチェンジによって新しい技術が搭載されたモデルがリリースされれてきているので、搭載されている技術の内容を把握してベストなリールを選び出すようにしましょう。
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